執筆者 : 永島勝章(ながしま かつあき)
<いちご通信221号(2024年6月号)より抜粋>
雪が溶け、新入社員らしき人たちを
見かけるような清々しい季節となった。
私の生活で変わったことといえば、
体力的に平日5日間働くのがキツクなってきたため、
職場の方々の配慮により月の何日間は
土曜日に働き平日に休暇をいただくことにした。
以前から訪問リハビリを探していてネット等で検索してみたが、
脳性まひに特化した所にかかりたくて、
子供の頃からリハビリでお世話になっている先生に相談をすると、
桑園にある病院を紹介してくださった。
さっそく翌日に電話をかけてみると
「住んでいる所がエリア外なんですよね」と言われてショックだったが、
障害名を聞かれて「脳性まひ」と伝えると
「CP(脳性まひ)ならやりますよ」と言われて安堵した。
後日、整形外科で先生に診てもらうと
「あ~あ!よくこの身体でひとり暮らし頑張ってきたね!レントゲン25枚撮るからね!
あと、自分の気になるところ撮っていいからね!」
と恐る恐る、レントゲン室へ。
30分以上かけて様々なポーズで撮られた。
待っていたヘルパーさんと
「人生初の30枚に及ぶレントゲンは記念撮影並だね!」
と笑い合った。
先生に呼ばれて診てもらうと、
全身の骨には異常なく安心したが、
やはり身体の痛みは軟骨がすり減っていたせいだとわかった。
私は月1回ぐらい通えばいいかな!と思っていたが、
先生に「リハビリは月1回でいいですよね」と聞くと
「は~毎日1日1時間でも足りない身体なのに!」と言われ、
訪問リハビリは平日の休みにあてることにした。
初回のリハビリで先生が私の手足を動かすたびに、
笑いながら「いや~この身体どうしよう~
今のリハビリはもみ返しが無いようソフトにするけど、
永島さん昭和の方だから強めにやりたいな~」
と話しながら、1時間があっという間に過ぎていった。
リハビリ後は身体全体が痛く、
翌日の朝は寝て起き上がるまでが
産まれたての子牛が立ち上がるような状態だった。
けれどリハビリを続けていると徐々に身体が
楽になってきた気がしてきている。
先生が「永島さん、ちょっと目標を高くして、
職場内で歩行器を使える様にするっていうのはどうでしょう」
と言われたが、
現状の身体の状態を維持しながら、自分らしく楽しく過ごしていきたい。
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